瓦屋根工事

瓦屋根の葺き替え工事は瓦の撤去、作業に伴う産業廃棄物の処理、下地の交換、新たな瓦の葺き替えの手順で作業をしていきます。

屋根材とは

松本震度5強地震瓦屋根修復写真昔ながらの工法ですと棟をつくのに土を使っている場合があります。そういった屋根が2011年6月30日に起きた震度5強の長野県中部地震で被害にあってしまいました。

現在の工法では縦筋や横筋を入れたり、南蛮漆喰を使用使ったり木を入れることによって強化した工法が多く見られます。

重い屋根が敬遠される昨今ですが一概には軽い屋根が良いとも言えません。建物に重石をするという意味合いも含まれるからです。
右の写真は地震で被害にあった松本市の住宅屋根の修復の様子です。

瓦の特性

  • 1.断熱性が高いため室内の温度を快適に維持することができます。
    屋根の下地材である野地板の温度を計測すると、他の屋根材に比べて高い断熱性能を持っていることが分かります。
  • 2.通気性が高く、家が呼吸をします。雨の日などには湿気を吸って、乾燥した日には家を乾燥させます。屋根が息をする感覚です。
  • 3.日本の気候、風土に合っているため高温多湿の夏にも対応しておりなおかつ冷え込みが厳しい冬にも対応しているので家自体の劣化を防ぎます。
  • 4.カラーやデザインが豊富なので様々な家に合わせることができます。現在の瓦は軽量化とともに様々なデザインのものがあります。本瓦、陶器瓦、燻瓦、S型瓦、二山タイプ、平板、ガラス瓦などの種類があるうえ色も豊富です。
  • 5.不燃物なので火に強いです。
  • 6.遮音性が高く、屋根からの雨音などはほとんどしません。
  • 7.価格に比例し丈夫で長持ちします。瓦は他の屋根材に比べ高価ですが、メンテナンスをほとんど必要としない上に長持ちするという特性を持っています。

瓦の種類

  特性 商品 施工例
平板 住宅メーカーの屋根から和風建築にまで広く見ることができます。
板金やコロニアル屋根にも見た目は似ていますが、瓦であることから耐久性に優れています。
役物(鬼瓦など)をほとんど使用しないため、すっきりとした見た目が特徴です。耐風、耐震、耐久、防水、施工の5大性能を実現した安心の防災瓦。(43.2kg/㎡)
鶴弥さんのスーパートライ(全9色)
マルスギさんのイーグルロック(全12色)ロックアームにより高い防災性を持っています。(43.2kg/㎡)
和型 日本の屋根の象徴である和型は弊社でも人気商品です。棟や鬼などの役物の取付により重厚感や、高級感をもった屋根にすることができます。写真は陶器瓦ですが、より高級感をだしたい場合はいぶし瓦が人気です。 マルスギさんの和型(防災瓦)  (41.7kg/㎡) 全5色
鶴弥さんの防災瓦エース(41.6kg/㎡)全13色
M型 山が2つあるのがこの瓦の特徴で、この2つの山により、立体感や重厚感、高級感を出すことができます。スペインをはじめヨーロッパの伝統に日本の技が加わった商品です。 マルスギさんのイーグルM防災(全10色42.4kg/㎡)
野安さんのセラマウントシリーズ (全15色約34.8kg/㎡)
S型 M型に似ていますが、山が一つであることが特徴です。M型より溝が深いので防水性が高く、見た目の高級感を持っています。施工単価は平場で最も高くなるケースが多い形です 野安さんのS型シリーズ(全13色 約42kg/㎡)

その他屋根の種類

種類 特性
ストレート系 10年がカビや塗装の剥げは危険信号です。
特に平成16年10月以前のスレートには石綿が含有されている可能性があります。
塗装が剥げて劣化が進むと石綿が飛散するおそれがあるのでメンテナンスには注意が必要です。
金属
(カラートタン)
0~20年。塗り替えでメンテナンスが及ばなくなったら葺き替え時。
塗装がはげてサビが出てくると、さびの広がりは非常に早い危険信号です。
建て替え、葺き替えの予定がない場合は、早めのメンテナンスをすることで維持費を抑えましょう。
昨今では地震対策で屋根を軽量化したいという声もよく聞きます。雨音がうるさい場合の補修依頼も可能です。

写真で見る作業工程

写真で見る作業工程

ルーフィングとは

ルーフィングとはルーフィングとは、住宅の屋根を雨水や湿気から守る防水シートのことです。
瓦等の屋根材を施工するまでの間や、雪や飛来物等の影響で瓦が割れてしまったときに、侵入した雨水を防ぐ最後の砦となっています。右の写真は重ね部分を1枚の半分にすることで全ての部分を2重にする工法です。